自殺者が14年連続で3万人を上回り、毎日90人以上の方が自殺しているといわれています。
また、自殺予備軍となるうつ傾向の方が800~1,000万人とも推定され、その原因のトップクラスであるストレスは社会的にも大きな影響をおよぼしています。
ストレスの感じ方の違いは人それぞれです。だからこそ、ご自身でストレスに負けない「強い心」を育ててほしいと願っています。
メンタルフィットネスはまさに、「自分で心を癒し、鍛える」をモットーとして楽に、そして強く楽しく生きる方法です。
『自律訓練法』はドイツのベルリン大学教授シュルツ博士が考案したセルフコントロール法です。
人間の心は不思議です。心が緊張すると肝心な時に限って、期待することとは逆の現象が起きることがあります。
シュルツ博士はこのような“努力逆転現象”の起こらない方法はないものかと、1905年より研究に取り掛かりました。
まずシュルツ博士は心が統一されている人間の体の状態を調べたのですが、その結果両手、両足の力が抜けている、両手両足が温かくなっている、額が涼しい等、共通している体の状態であることを発見しました。
日本では古くから言われている理想的な心身の状態である「頭寒足熱」の状態です。
このことから、精神が統一されている人の体と同じ状態に、自己暗示で自分の体をくつろがせていくことで、仕事や学習に、またスポーツに集中できる状態になれるのではないかと、シュルツ博士は考えたのです。
その結果、ついに1932年にこれを「オートゲネー・トレーニング法」(AT法)として発表したのです。
その後、AT法を実施すると「心がゆったりと落ち着いてくる。気分が爽快になる。エネルギーが出てきてやる気が湧き出ている」などさまざまな心理効果があらわれてくることが分かってきました。
日本には1961年に、当時九州大学の成瀬悟策博士によって『自律訓練法』という名称で紹介されました。
『自律訓練法』六段階よりなっています。そして、池見酉次郎先生が日本で始めて心療内科を創設されました。
毎日継続して自主的に練習すれば、各公式とも短時間の練習でマスターできます。
尚、普段は第二段階までの練習で十分で、この段階までマスターすると『自律訓練法』で得られる効果がほとんど受けられます。起床時や就寝時の練習は効果があり、仕事や学習、スポーツを始める前に行うと集中力が倍増されます。
この『自律訓練法』は合理的なストレス解消法であり、世界的に次の効果が認められています。
・蓄積された疲労を回復することができる
・イライラせず、穏やかな気持ちになり、人間関係もスムーズになる
・自己統制法が身に付き、衝動的な行動が少なくなる
・仕事や学習に対する集中力がつき、能率が上がる
・精神的な苦痛が緩和される
・内省力がつき、自己向上性が増す
・目標達成、問題解決のアイデアが出やすくなる
難しい社会環境の中でうまく自分を生かし、セルフコントロールする方法を身につけると、毎日の生活が活気にあふれ、生きていくうえで力強い味方となり大きな財産となります。
現在、「自律訓練法」は多くの心療内科や医療機関において、対処療法として用いられています。
①心を安定させ、やる気を起こさせる方法
②日々蓄積されるストレスをすばやく取り去り、明日への活力を養う方法
としては、大変効果があります。
ところが、日常生活において、即、実践でき、役立つ「自律訓練法」の技法を教えているところは、ほとんどありません。
下口メンタルフィットネスでは、「自律訓練法」を基に、下口雄山が
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プログラムしたトレーニングを「メンタルフィットネス」として広めています。